怠け者のモデリング 1

iSarver_Works
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@iSarver_worksとしてTwitterを始めたのが2021年1月。これまで多くの投稿をしてきたが、その中からメインとなるような投稿を選び出してそれについて語ろうと思う。Twitterではあまり長々と文を書かないようにしているのだが、その代わりにここで「私の思うこと」についても書くことにする。

1月

初めての投稿だったのか、そうでなかったのか、今となっては思い出せないが、物置部屋から引っ張り出してきて写真を撮ったのを覚えている。画像1枚目「ビッグサムセルフクレーン」と2枚目「廃墟に放置されたコンプレッサー」である。この頃は、それ以前に作っていた作品を投稿するという形であったため、受けが良さそうなものを選んで写真を撮った,つまりこれらは“自信作”である。

ビッグサムセルフクレーン

この作品は現時点で制作から15年は経っていると思うが、当時のことは覚えておらず定かでない。制作の経緯についてなんとなく覚えているのは、これを作った頃は”ビッグサムが自分の中で流行っていた”ということだ。いや、ビッグサムが流行っていたというより“日産ディーゼルが流行っていた”といった方が正しい。そのため、これと同じ時期にコンドルのユニック車も作っていたことを確かに覚えているがあれはどこに行ったのか、おそらく捨ててしまったのだろう。

ビッグサムセルフクレーン

話を戻すが、この作品は「3軸高床のハイジャッキクレーン付きのセルフローダー」をモデルにしたものであるということは、見る人が見れば分かることだろう。

この“3軸高床”というのがポイントなのだが、これは私の個人的な趣向のために共感を得ることは容易ではないかもしれない。簡単に言うと「3軸高床が一番かっこいい」ということなのだがここではこれ以上の言及は長くなるので避けておくことにする。

そしてボディカラーは“山吹色”である。これには2つほど理由があるのだが、ひとつは「実際に見た山吹色のビッグサムがかっこ良かったから」もうひとつは「山吹色が好きだから」といった具合に、これもまた完全に個人的趣向ということになる。

このように、私の作品は私の個人的趣向の塊であり、それは必ずしも万人受けするわけではない。しかしそれは誰のどの作品においても同じことが言えるはずであり、作者からしてもそれは分かり切ったことである。

また、この時”PC200油圧ショベル”のトミカを載せて写真を撮っている。これについて、実車・実機を用いて行った場合は“過積載”ということになりコンプライアンスの問題が出てくる。しかしトミカの写真撮影において実車・実機を想定した場合の非現実的な積載状態を作り出したとしても何ら問題ないであろう。

このような場合ではその雰囲気が伝わればそれで良いのであって、わざわざ道路交通法・道路運送車両法に準拠した積載状態にして撮影しなければならないというような考え方はナンセンスである。

廃墟に放置されたコンプレッサー

元々はジオラマの小物として作ったものなのだが、そのジオラマ自体がお蔵になったために単体で保管してある。この時、ほかの小物もいくつか作ったがそれもまた単体で保管してある。

このジオラマというのはこれ以前に制作した“採石場の片隅で”と同じく採石場を題材にしたものだったが、“採石場の片隅で”は廃墟だったのに対してこの時は現役の採石場を作ろうとしていた。

コンプレッサーの話に戻るが、日立の“ベビコン”をモデルに作ったような記憶がある。元々小物として作ったためクオリティはそこまで高くないと思う。

廃墟に放置されたコンプレッサー

設定としては“壊れて放置されたコンプレッサー“であるが、そういう設定にすることで付いているはずの部品が付いていなかったとしてもおかしくはないだろう。つまり、設定によって構成要素を簡素化してクオリティを下げると同時に制作にかかる労力を削減して身体的・精神的に少し楽をさせてもらった。

しかし、ここで重要なのは「“壊れて放置されたコンプレッサー“が必ずしも必要だったわけでは無い」ということだ。言い換えると「コンプレッサーは必要だが壊れている必要は無かった」し、何ならどこも壊れていない最新式のコンプレッサーでも良かったのである。最新式で新品であれば箱を作って色を塗るだけでそれっぽくすることも出来よう。

にもかかわらずこのような外見が複雑なクラシックコンプレッサーを作ったという事実がある以上、単純に「楽をした」とは言えないであろう。

2月

1年の中で一番寒い時期と言われる2月。この頃は新作「積載車を作る」が始まったのだが、ここで語るほどの写真が無いので別のものにしよう。1月に続き、以前に作っていた作品を投稿したもので「資材運搬車(黄色ver)」と「砂利道とコマブー」である。

資材運搬車(黄色ver)

こちらは青島文化教材から発売されていた”1/72ミリタリーモデルキットNo.7 陸上自衛隊 資材運搬車”を黄色に塗装したものだ。

資材運搬車(黄色ver)

「これ黄色にしたら面白そうだ」と急に思い立って黄色に塗ったのだ。何の問題もない。プラモデルの説明書に色の指示は書いてあるが、それをそのとおりにしようがしまいが作る人の勝手である。消防車を緑色にしようが、ガンダムを色調反転しようが作者の好きなようにすればいいのだ。

「自衛隊車両なのだからオリーブ色に塗らないでどうする」などという考え方もあって人それぞれ勝手に考えておけば良いのだが、私はそのような考え方はあまり好きではない。

物には「そうであるべき色」というものがあるが、その物が「そうであるべき色」でなくなった時にはそれ故の“新鮮さ”や“非日常感”、“面白さ”を味わうことができる。

「そうであるべき色」はその性質上、現実世界にある“実物”に適用される。
ほとんどの場合、“実物”を「そうであるべき色」以外の色で彩色することはできない。つまり「そうであるべき色」以外の自分の好きな色,自分の感性に合った色に彩色できるのは模型や絵でしかできないのである。ここで言えばプラモデルだが、これこそがプラモデルの特徴であり“良いところ”なのだ。

しかし「そうであるべき色」以外の色で彩色したプラモデルなどの写真をツイッターで公開すると、そうであるべき色でなければ受け入れられない人物から批判されるという構図が目に入ってくる。

このような場合の対処法を考えた。“その物”に対して「そうであるべき色」があるのだから、“その物”を“その物”で無くせば良いのだ。

例えば、この「資材運搬車(黄色ver)」は「資材運搬車のようなもの」とする。そうすれば、これは“陸上自衛隊の資材運搬車”ではなくなるため「そうであるべき色」というものは無くなるはずである。

砂利道とコマブー

これは見ての通りジオラマなのだが、この写真の段階まで作ってボツになったものだ。理由は「大きすぎて置き場に困る」というもの。7月のパートで紹介する“スーパードルフィン”を置くための情景として制作しており、斜め構図にしたためかなり大きいなサイズになっていたのだ。

具体的に言うと基台にしている額縁が“A3サイズ”である。当然平置きするしかなく、こんなものがあっては邪魔も邪魔で作っている最中から既に鬱陶しく感じていた。そのため“スパードルフィン”の情景はトラックぴったりのサイズに変更して、この「砂利道と困ブー」は何の躊躇もなく廃棄したために現在は手元に無い。

砂利道とコマブー

しかしこのジオラマはかなり力を入れて制作しており、それは写真からもおわかりいただけるだろうか。ジオラマの世界ではごく当たり前のことなのだが、めんどくさがりの私は普段ではやらない「土・砂利を配置してさらに“彩色する”」という作業を行ってある。

というのもこの情景に載せる上物も過去最高と言って良いほどによくできた物であったため、情景にも力を入れざるを得ない状況だったのである。

そして“コマブー”というのは「困った顔のブタさん」だから“コマブー”と名付けたのだが、実は“トイ・ストーリー”に出てくるキャラクター“ハム”なのだ。しかもLEGOだ。

いつだったか「トイ・ストーリー3 ごみ処理場からの脱出 7596」というレゴのキットを買ったときのものなのだが、この“ハム”が可愛いかったのでこれだけおいてあったのだ。

“ハム”実は貯金箱なのだが、このLEGOでもそれを再現してあって、背中に投入口、腹のところに取り出し口があって、小さなLEGOのコインを入れることができる。子どもの頃はこういうちょっとしたギミックに強く惹かれるものである。

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